カンゲキ記

夢のひとときに感謝

劇団NLT『恋の冷凍保存』

いやー、笑った!周囲を憚らずケラケラ笑っておりました。
スミマセン。。だって、面白いだもん、しょーがないじゃない!

登場の時から気になって気になって仕方なかったルイおじぃちゃん。
休憩中、一緒に観劇した友に「ねぇ、おじいちゃんどうなっちゃうのかな?」
と、口にしていたのですが・・・


そうなっちゃったか!?


と、ナイスキャラっぷり発揮&オドロキの展開。
ルイおじいちゃんが可愛すぎて、演ずる川島一平さんの
ファンにイッキになってしまいました♪

喜劇ですから、随所に笑いが散りばめられていますが、そればっかりだと
思っていたら、実に味わい深いラブロマンスであり、人間愛・家族愛でも
あり・・・心がほっこりしました。

う〜〜ん!いい芝居をみた!!

エヴェリーヌがポールに向かって発した

「私があなたに出来ることは、どんなことでもしてあげたい。いいえ、
出来ないことでも、勇気を持って立ち向かうわ!」

人を愛するって、この台詞に尽きるんじゃないかって思うんです。

それが恋人であれ、家族であれ、友達であれ、そう思える人・そう
思ってくれる人がいるって、本当に幸せなことなんじゃないかと。

目の前にいるポールとエヴェリーヌを全力で応援したくなりました。

だってだって、本当に超絶美男美女カップルなんだもん!(爆)
私は、タルタ氏が隠し撮りした、二人がチュッチュやってる膨大な
フィルムをくまなく見たいぞ(←)

ポール役・客演の合田サン、エヴェリーヌ役・眞継玉青さんは
冗談抜きで、本物のフランス映画のように甘美で素晴らしかったです。
役の設定では、合田さんが25歳(だけど93歳・笑)、眞継さん演じる
エヴェリーヌはそれより少しお姉さんでしょうか?(エレーヌは多分
ポールより少し下?)
ちなみに眞継さんは20年前の再演の際にも、同じくエヴェリーヌ役を
やられたそうです。凄いっ!!

いやー、40代で若々しい役者さんはたくさんいるけど、
洗い立ての真綿のようなピュアさを全身で表現できるのは、やっぱり
ごーだサンくらいしかいなんじゃないかと思っちゃうね!
あは♪

ポールが登場するまで幕開きから1時間くらい時間があるのですが、
その間、彼のビジュアルは視覚的には一切登場せず、ただただ
「若い」とか「いい男」とかそんな言葉が各々の口から次々飛び出します。
観客は、1時間もの間、「1900年の昔から蘇った、若くてイケメンの
ポールって一体どんな姿をしているのか・・・」と期待を膨らますワケ
ですよ。ハードルあがりまくりすてぃですよ!
ここで、中途半端なのが出てきたらですよ、
「なんだよ!あんなにイケメンって煽ってたのにこの程度かよっ!」って
なるワケですよ。
しかしですよ、そこに緋色のガウンを纏った虚ろな表情のポール@ごーだサンが
登場するワケですよっ!

もう、満場一致のイケメン具合ですよ!!
客席の奥様方のはぅぅっっていう切ないため息がそこかしこから(笑)

そして、ただ若いというだけでなく、その仕草や表情は大変
滋味深くって、色気もあって。
きっとこの味を20代の役者に出せって言っても
難しいだろうなと思わせる。
爽やかさの中に、そんな味わいまでも出せるのは、
壮年の役者が演じる利点だなと感じました。

ポールがエヴェリーヌに甘えて「もう一回いい?」なんてキスをせがむんだけどさ、
はー!一回と言わず、二度三度、何度でもどうぞ!
って思っちゃったよ・・・
このポールって言う男がホントに甘えんぼサンで、25歳だって
いうのに、ママンのことを「チチーヌ!」って呼んで甘えるワケ。
チチーヌっていうのは母親の名前が「クレマンチーヌ」だから、それを
略してチチーヌなんだと・・・(呆)
そんな超絶マザコンのポールは、もちろん自分の孫で母親役(笑)
エドメにも「チチーヌ!」って言って甘えて、事あるごとに抱きついたり
一緒にワルツを踊ったりするのさ。でね、その時のエドメさんを演じる
木村有里さんのまんざらでもない感じが、これまた可愛くってね(笑)
アフタートークの時も、ごーだサンとの絡みが嬉しいような事を
おっしゃってました。確かにね。あんな息子に「ママン!」って慕われたら
嬉しいよね。私が母親だったら、いつまで経っても子離れできないと
思う。ごーだサンのお母さんはエライなぁ。。(ちょっと違うと思う)

途中、ポールがグレーのフロックコートに、水色のクラバットを首元に
締めて登場するんですが、っかー、こんなにフロックコートの似合う日本人
は初めて見たよ!・・・ってポールはフランス人だけどさっ!(笑)

普段のスーツ姿もパリッと素敵ですが、
丈のあるフロックコートがより足の長さ、スタイルの良さを
強調しています。

面白くって、胸が熱くなって、そして美しくて…

ワクワクが充満した2時間半はあっという間。
やっぱり舞台はこうでないと!