カンゲキ記

夢のひとときに感謝

博多座 水戸黄門

もーね、とっても嬉しかったです。
目の前に、五代目助格のお二人がいらっしゃるのが!!


・・・あれは去年の6月のことじゃった。。

私は演舞場にいたのですよ。四代目猿之助襲名の観劇で。
幕間にメールチェックしてると、博多座に行ってた知人から

「来年3月博多座水戸黄門!!」

という仮チラシの写メ。
そこに写っていたのは、紛れもなく五代目助格。

四代目襲名の舞台に胸を熱くしながら、五代目助格復活の報を聞く・・・
盆と正月が一緒に来たとはまさしくこの事!

その日から、今か今かと待ちかねた舞台です。
観劇の日程を決め、お切符を注文し、旅の手配をし(何だかついでに出張まで
してくる段取りになり・汗)時間が許せば水戸の録画を見ながら、
五代目に思いを馳せておりました(笑)


凛として美しくて強くて優しくて・・・
水戸藩士侍としての誇り、ご老公の側近としての気品、
かと思えば、若者らしいフランクさ、(まぁ、格さんの性格は若干年寄りじみてますけど・汗)
酒に飲まれてしまうのも、お年寄相手にムキになってしまうのも、女子に惚れるも
惚れられるもご愛嬌ラブラブ(笑)

お二人それぞれの中にある二面性と、助・格という二人の対比。
本当にギャップの妙が良く活かされたお二人です。
歴代の助格にも当てはまることですが、殊に五代目はね。
それから、似てるようで似てない、似てないようで似てる。友達以上の
絆があって、だからと言って兄弟のそれではない・・・そのスレスレ的な(何が?)
絶妙なバランスにズッキューン恋の矢されるワケですよ。えぇ。

原田さんとごーだサン、この二人だから生まれる化学反応。
お二人だからこその空気感。お互いがお互いのかっこよさを
存分に引き出してるんですよっ!!最高のバディでっす!(力説っ!)

今回のお芝居では、二人のおみきどっくりっぷりはそんなに
フィーチャーされていませんでしたが(ちと残念・・・)でも、あの頃と
何ら変わりない、いやもっともっと凛々しくなられたお姿に胸が熱くなりました。
でも、思っていたほど「あぁ、復活した!」とか、懐かしさとかそういうのは
感じなくて・・・なんというか、里見ご老公の横に、お二人が並んでいることが
当たり前の光景(?)というか、それはごくごく自然なことだなぁと。
私の中で五代目の助格は鮮やかなまんまなんですね。

・・・そりゃ、録画したものをしょっちゅう見ていれば、鮮やかなまんまだろう
という声も聞こえてきますが(^^;

でもね、3年ぶりでも若々しさや清清しさは健在だし、より洗練された佇まいに
キレのある立ち回り。益々パワーアップしたお二人はホント、キラッキラキラキラしてて
鮮やかすぎ、眩しすぎデス。

お芝居自体に関しては、場面転換がちょっと間延びしちゃってるなぁとか
(音楽もテレビと同じものを使っていたので、いっそ、鈴木史郎さんのNaを
入れるなどで変化をつけたら、おもしろかったかったかも・・・)
飛猿のアクションでスモーク焚いたり、岩砕きしたり、もっとド派手ドンッにしても
楽しかったんじゃないかなぁ〜などなど、思うトコロなきにしもあらずだったのですが、
客席の様子に目を向けると、とても意義深い公演だと思いました。

印籠ジャーンシーンでの、会場のどよめき。客席の高揚感アップがハンパない。
あのカタルシスこそ、芝居の醍醐味だし、それをそこにいる人殆どが
感じる舞台は今そうそうないと思います。
今回のは、水戸黄門水戸黄門水戸黄門という看板ありきかもしれないけど、
客席の求めるものを舞台上からしっかり届けてくれる安心感や、信頼感がね。
もしかしたら当たり前の事なのかもしれないけど、凄いなと。
もちろん看板に頼らずに、そういう芝居を模索しなきゃなんだろうけど。
何より終演後のあのお客さんの笑顔。あれが全てを物語っていた。
あんなに大勢の観客が、こぼれんばかりの笑顔で劇場を後にできるなんて・・・
心底凄い!と思いました。

そんなレギュラー陣のエンタメ性の高いお芝居はモチロン、
江藤潤さんの時代劇ならではの佇まいや、田村亮サマの圧倒的存在感で
芝居がぐっと締まります。
そして、ヒロイン町娘(ピグ)のお二人もステキだったー。所作も綺麗だったし、
声がよく通って、台詞が良いんだけど、何より気持ちがね。
性格が全く異なる姉妹という設定のようですが、お二人とも芯の強さや
心根の優しさをしっかり感じられて。似てるなぁ、やっぱり姉妹だなぁ〜と
いうのがちゃんと伝わってきて。魅力的デシタ。

・・・って、ちょっとと言いながら結構書いちゃった(^^;

華やかな舞台に、勧善懲悪。
喜怒哀楽、全ての感情を揺さぶってくれる実に楽しいお芝居デシタ♪