カンゲキ記

夢のひとときに感謝

新春浅草歌舞伎2012

松の内も明けましたが、浅草はまだまだお正月気分でいっぱい。
数組の観光客にカメラのシャッター押しを頼まれました(笑)

昼の部、まずは八犬伝

久しぶりに、花横のお席です

八犬伝・・・おなじみの戯曲ですが、今回はわかりやすい場面をババンと三場。
犬塚志乃の養父である蟇六を演じるのは、亀治郎さん。
浅草とはいえど、亀ちゃんもこういう老け役をやってサマになるように
なったのねーと、しみじみ。底意地の悪いジィさまが大変お似合いで
ございましたわよ(笑)そして、これまた底意地の悪い(^^;バァさまが
大変お似合いの(褒めてるのか?)竹三郎さん。年齢差を全く感じ
させない、ご両人の老夫婦姿に顎が痛くなるほど、笑わせて
いただきました。
冒頭、春猿さんの伏姫は安定の美しさ。しかし、私の頭の中では
幕が開いた途端、伏姫=笑也さんに脳内変換されてしまったので(^^;
第一声を聞き「はっ!春猿さんなんだわ」と我に返る始末。

石川先生、脚本・演出の今回の八犬伝は、スーパー歌舞伎
二十一世紀歌舞伎組の時のそれとは違い、スッキリ端正な仕上がり
になっておりました。その爽やかさが、正真正銘の(!?)若手を
ズラリと配した八犬士の凛々しさと相まって、まぁ、なんとフレッシュ なんでしょう!

そんな中にあって、道節を演じる亀ちゃんの達者さと、
ラブさんの力強さが、土台をしっかり固め、舞台に重みを与えて
おりました。

世代交代を始めた浅草歌舞伎の第一歩として
大変相応しい舞台だったのではないでしょうか?

いやー、新年早々、大変良い気分にさせていただきました^^

そして、幕間をはさみ、お次は吉田屋。
最強ツンデレ男!?の伊左衛門をラブさん、遊女・夕霧を壱太郎くんが
演じる、想像しただけもヨダレが(コラ!)でてしまいそうな、
配役でございます。
最近、ラブさんにご執心のお友だちは、つっころばしなラブさんを
初めて見て、衝撃を受けている様子でした。
でも私は、ボンボンなラブさんが大好きよー♪
この、なんとも甘ったるくバカげたボンを、仄かな色気を纏って
演じられるのは、ラブさんに限りますもの!
雄雄しいお役は誰にでもできる(っていうと語弊がありますが)けど、
こういう上方の繊細なお芝居というのは、その人が生まれもった
空気が大きく関係してしまうと思います。
色男として名高い(笑)エビさんやシドーさんにも出すことができない、
匂いといいましょうか・・・
とにかく、絶品なのですよ、ラブさんのは。
もー、どっからどーみたって、どーしよーもないバカだって思うん
ですけど、なぜだかキュンとして許せちゃう。これね、匂いのない人が
やっちゃうと、ホント蹴りたくなるから(^^;
そんな事をいいながら、若干ショックを受けていた友を慰めて
みました・笑

一方、夕霧を演じる壱太郎クン。
やっぱり、キレーねぇ。。もうどんどん綺麗になっていって末恐ろしい。
おじい様の(若い頃の)美しさもスッカリ抜き去ってしまうのでは
ないかと思うくらい。
でも、やっぱりラブさんと並ぶと、まだまだおぼこいなぁ。
可愛らしいけど、色香があと一歩!!ちょっと清潔すぎるかしらん?
まだまだお若いのでね、もちろんそれで当然なのですけど。
でも、ある日マルっと化けるのよ。その化けっぷりを目の当たりにした時の
嬉しさったらもう・・・あー将来が楽しみ。

余談ですが、この話はメインキャストが「伊左衛門」と「喜左衛門」
でたいへんややこしい(笑)


さて、来月は勘太郎くんの襲名ですが、どーしましょ?
切符取るの忘れていたわ(^^;
なんか、土日の夜の部はもうないんだけど・・・
でも、夜の部は口上だけ見たいのよね。やっぱり幕見がないのはホント、不便・・・
鈴が森はゴンパチが七之助くんだったら見たかったんだけどねぇ。。
っていうか、2月は激しく博多座へいきたーい。