カンゲキ記

夢のひとときに感謝

新橋演舞場 六月大歌舞伎

はー、興奮冷めやらぬ状態ですが・・・

新橋演舞場六月大歌舞伎、澤瀉屋さんの追善&襲名公演。

ただただ、この空間に自分が身を置けることに幸せを感じました。
と、同時に、猿之助さんが倒れられてからの10年のおもだかを
ずっと見てきた一ファンとして、複雑な気持ちがないといったら
嘘になります。しかし、澤瀉屋の面々が欠けることなく勢揃いした
舞台に、一門の覚悟とか結束の強さを改めて感じることができ、
頼もしく、素直に嬉しかったです。

口上の席で、印象に残ったのは秀太郎さんの言葉でした。
中車さんに対してとても厳しい言葉だったと思います。
でもそれは、これまで苦境の澤瀉屋を支えてきた一門に対する
大きな敬意であり、中車さん対する大きな期待だと感じました。

中車さん、魂の芝居でした。
発声や動き、立ち回り・・・歌舞伎役者のソレかと問われれば、
もちろん、まだまだそうではないと思います。
でも、心が伝わってくる真摯な演技だったと思います。

そして、今回の主役亀ちゃんいや、 四代目がほんっっっとに、いい顔をしてました。
「一生亀治郎でいる」と言い続けてきた彼が、猿之助になり、どんな表情を
しているかと、興味津々でしたが、今までにない(?)とぉ〜っても
凛々しいお顔で、めちゃくちゃかっこよかったです!
彼の今の気持ちが全身に溢れ出していました。
筋書きのお写真も凄くよくて♪
初めて亀ちゃんの歌舞伎を見た時の、あの感動を想起させられました。


三代目のタケルが動のタケル、
右近さんが熱のタケル、
段さん(月乃助さん)が悲のタケル
だとしたら、四代目の演じるタケルは、激のタケルといった印象。

自分の気持ちに真っ直ぐで激情型の皇子さま。
たくさんの人に愛され守られているけれど、孤高の存在。
あぁ、亀ちゃんらしいなぁ、、と。
兄姫やタケヒコ、倭姫、弟姫の無償の愛が実に偉大で、尊い
今まで以上にそう感じました。何か、四代目と一門の関係を示しているよう。

笑也さんの兄姫の貫禄が増していてすばらしかった。
これから、四代目の相手役として、そのいつまでも瑞々しい姿を
拝見できるのが楽しみです。

ただ、もう右近さんや月之助さんのタケルが見られなくなるのかなぁ・・・
と思うと少し寂しかったり。せめて、月之助さんが完全復帰したら、
タケヒコを演じる姿はまた観たいなぁ。
できれば、トリプルキャストを実現させて欲しいけど!!
今回は膝の調子を考慮し、短時間の出演でしたが、やっぱり口跡がよくて。
月之助さんが台詞を発すると、舞台が一気に清々しくなります。

マニアックなところでいうと、尾張の国造邸がモノトーン使いの
オシャレな内装になっていた(笑)
そして、「ハッハイヨ〜ホッホトッタン!」の踊りがなくなっていたのが
非常に残念(泣)四代目が、不要な部分は削って洗練させると言って
いましたが、彼にとって、「ハッハイヨ〜ホッホトッタン!」は
不要だったのか!?(笑)
・・・私は大好きな部分だったのですが(^^;
そして、喜猿さんと喜之助さんの仲良し従者に、萌え萌えズッキューン
ダメだって!身長差のあるイケメン二人がイチャイチャしたら!(違)

見どころの多すぎる(笑)ヤマトタケルは未だ健在。
役者としての才能も勢いも可能性も存分に持った四代目が、
これから澤瀉屋を明るい方向へ引っ張って行ってくれることと信じています。


とりとめなくなってしまいましたが・・・
とにかく、おもだかの舞台はサイコーだということで
^^