天童よしみ師走公演@新歌舞伎座
昨年に引き続き、よしみちゃんの新歌舞伎座公演を観劇しました。
第一部はミュージカル調のライトなステージ。上演時間も50分と
かなりコンパクト。
演目は、マッチ売りの少女。
マッチ売りの少女と云えば、売り物のマッチを次々と消費し、
幻覚を見ながら死んでいくちょっと尋常じゃない少女の悲しいお話ですが(^_^;)
今回の舞台、少女(よしみちゃん)はお姫様として迎えられハッピーエンド。
メルヘン味を強めた可愛らしいストーリーに生まれ変わっておりました。
…でも、ちょっと待って。
やっぱり、少女は死んでいるのではなかろうか。
汀夏子さん演じる王子エドワード。
この人絶対、黄泉の国の王子だって(笑)
疑問点がいくつかあります。
王子の乗った馬車に轢かれそうになった少女。
お詫びに王子がマッチを全部買って、ありったけのお金を渡されたハズなのに、
その成果を父親に報告しているフシがなく、相変わらず折檻を受けています。
お金はどこへ消えたやら?
この王子は、少女が見た幻覚の可能性があります。(死期を知らせに来た死神?)
王子の執事である青年(合田さん)
はじめは、執事らしく黒いタキシードでしたが、ラストで少女を迎えにきた際には白いタキシード。
おまけにいつの間にか背中に羽が生えているー。完全に人間じゃない!(笑)
この人多分、ガブリエルかなんかだと思うわ。
しかし、尾崎は歌うわ、あぁ人生に涙ありは口ずさむわ、かなり俗っぽい天使です。
あ、大天使ではなくルシファー?(笑)
執事が天使ってことは、王子は結局なーに?
死神…ではないのかも。王子には羽がないから天使でもないのよね。
これは、もうキリスト様以外他になかろう!
クリスマスだし!(テキトー)
王子(キリスト)は、少女に向かい「あなたは、皆の天使です!」と宣言。
天に召された少女は歌の天使、いや、歌の女神ポリュムニアーとして、
人々の心を癒し続けることでしょう。
…ギリシャ神話まで出てきてしまいました(超勝手な解釈です·汗)
いや、ごちゃごちゃと考えるのはナシにしましょう。
めくるめくステージングに、ただただ
カワイイ、カッコイイ、キレイ、楽しい・・・
そういう、ワクワクな感情を溢れさせればOKです。
幕開き、合田さんが甘い声で歌うジングルベルが耳に心地よいとか、
おでこツンがキャー羨ましいとか、天使の羽が似合いすぎるとか、
とにかくキャー素敵とか、とか、とか。
直前に『旦那様〜』を見ているので、お芝居的には物足りなかったというのも
正直なところですが、普段のストレートプレイとはまた違ったチャーミングな面をたくさん拝見できて
とても楽しかったです。
やっぱり合田さんの舞台は毎回新しい発見だらけ。
何より嬉しいクリスマスプレゼントでした♪
そうそう、七場で少女が歌う「ロマンチックなキューピット」
とっても可愛い歌ですけど、あれはひばりさんの曲で、作詞作曲もご自身でされているのですよねー!
レトロなメロディラインがキュートで、王子様に焦がれる少女の胸中にピッタリ。
クリスマスソングに昭和歌謡がほどよくマッチして、
さながら、名古屋ふらんすのような折衷感の第一部でございました(笑)
第二部、よしみGIGもモチロン堪能。
セットリストは、去年のほうが好みでしたが、よしみちゃんの
媚びないガツンとくる真っ直ぐな歌声、大好きです。
バンドの皆さんの音色も、演歌らしからぬモダンさやロックな魂を感じられてホントかっこいいのよー。
しかし、『晶子絶唱』衝撃でした(^^;
まさか、与謝野晶子を題材にした演歌があったとは・・・
「♪晶子は歌う、みだれ髪〜」
ですよ、まんまじゃないか(爆)
きっと、演歌にされた晶子本人が誰よりビックリだと思うけど。
珍島物語と道頓堀人情は、客席の熱がイッキに高まるのを実感できます。
イントロ流れた途端、お客さんみんなが「ウワワ〜!」って空気になる。
私も、子供の頃から耳にしていた大好きな曲なので、アガります↑
それにしても、よしみちゃんの番場の忠太郎、
どーしても、一本刀土俵入りの茂兵衛と錯覚してしまいます。
まぁ、どっちも似たような話ですが(^_^;)
・・・あい、スミマセン。